AI翻訳の限界
  • AI翻訳が人間の翻訳に勝てない理由

    翻訳の本質と人工知能の限界を本気で考えた結果

    Frontier編集部

  • MAY 01 2019

翻訳や通訳など、言語分野で人間がAIに淘汰されると言われています。その状況を受けて、翻訳者として活動している人や翻訳者を志す人から不安の声が上がっています。AIが翻訳者の仕事を奪うのか?Frontierが出した答えはNoです。

翻訳の神髄は意味の理解にあり

まずは翻訳の本質について考える必要があります。翻訳はソース言語からターゲット言語へ単語を機械的に置き換える作業ではありません(それだけなら誰も苦労しません)。分節を読み、前後との関係(文脈)を把握しながら、文章を書いた人が伝えたい意味を理解する必要があります。その“読解力”、つまり、文章の意味を把握する作業が翻訳の半分以上の仕事と言えます。

意味わからん

AIを使った翻訳は平たく言えば、辞書の単語を置き換えているだけです。もちろん、辞書そのものではなく、AIに登録された文節単位の対訳表(データベース)を参照しながら、機械が“良さそう”なものを独自の計算方法で入れていきます。

AI翻訳の問題はここにあります。AIは文章の意味を理解して翻訳するのではなく、持っているデータベースから“計算上合ってそうな”翻訳を返すのみです。翻訳の本質である“意味の理解”をAIはできません。

アベンジャーズでも無理

人工知能の可能性と限界を調べるため、「ロボットは東大に入れるか」(以下、東ロボ)という研究が進められていました。日本の名だたる企業と教育機関等が集結して(企業と大学のアベンジャーズみたいな)、共同で5年以上の研究を重ねましたが、ロボットを合格させることができませんでした。計算と暗記物(数学と世界史)で好成績を収めた一方、国語と英語、文脈と文章の意味を理解する必要があるものには太刀打ちできませんでした。

結論

翻訳は単なる言葉の置き換えではなく、意味の理解が必要不可欠です。文章の意味を理解できるからこそ、意味を持たせながら他の言語に翻訳できます。しかし、AIは文章の意味を理解できません。肥大化するデータベースの中から、原稿に合いそうな翻訳を入れているだけです。翻訳の本質とAIの限界を考えると、AIが人間の翻訳に勝てません。

見積もりTOP